推薦のことば

谷川 俊太郎さん(詩人)

クレーの絵を見ていると、いつもふしぎな気持ちにおそわれます。描かれた絵の奥に、限りなく広く深い世界がひろがっているような感じ、それが何かをことばで言うことはむずかしいのですが、少なくともそれは私たちが肉眼で見るものとは違います。もしかするとクレーの絵を見るとき、私たちはクレーという人の心の奥をのぞきこんでいるのではないでしょうか。
そう考えるとクレーという画家が、どんな人間だったかということを知りたくなります。この 『おはなし名画シリーズ クレー』 は、かずかずの絵とともに、クレーの生涯とそのひととなりを、子どもにも分かりやすいことばで語ってくれます。クレーの絵とクレーという人の秘密が、それで解き明かされるわけではありませんが、この本はクレーの世界への、ひいては絵というもののもつ美しさへの、ひとつの入門書としての役割をはたしていると思います。

やなせたかしさん(画家)

ぼくは絵の好きな子供だったから、ちいさい時から父の書斎の美術全集を見て育ちました。しかし、それはみんな大人用のものでしたから、解説の文章は理解できなかったのです。 もっと画家の人間性そのものを知りたい。この絵を描いた人はどんな人だったかを知りたいのに、技術的な枝葉の解説が難解でした。 今度の「おはなし名画シリーズ」は版も大きく絵も鮮明で、子供はもちろん、大人が読んでも充分に面白くて、絵を見る楽しさと面白さが三倍になるとぼくは思います。

おはなし名画の紹介サイト

青い日記帳
30年以上にわたり年間数百回、美術館・博物館に足を運び続けている「ミュージアム・マニア」であり、アートブログ「青い日記帳」を主宰する美術ブロガーの中村剛士(Tak)さんが「おはなし名画」の紹介をしてくださっています。
Takさんは『いちばんやさしい美術鑑賞』『失われたアートの謎を解く』(ちくま新書)、『カフェのある美術館』(世界文化社)の著者でもあり、東京都美術館やブリヂストン美術館の公式サイトなど多くのメディアにコラムを寄稿されています。

不眠の子守唄
現在、大手出版社に勤務している管理人様が読書ブログ「不眠の子守唄」の中で「おはなし名画」について『子どもを美術館に連れていけない時に、お薦めの名画集ー「おはなし名画シリーズ」で自宅で美術体験ー』として紹介してくださっています。
おはなし名画に対する高い評価と熱い思いが伝わってくる記事です。是非、ご覧ください。

「不眠の子守唄」の管理人様からメールを頂きました
貴社の「おはなし名画シリーズ」は私の母が好きで買い揃えており、子どもの時からよく読んでおりました。読んだ本はどれも印象に残っておりますが、やはり『ピカソ』は作品のインパクトも作風の変化も大きく、画集としても伝記としても印象的だったのを覚えております。『レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ』では二人の天才の凄さやメディチ家の権力を知ったり、『ゴッホとゴーギャン』では悲運の天才の悲劇にものかなしい気持ちになったり、『マリアさまの生涯』や『平山郁夫のお釈迦さまの生涯』ではある種の宗教への教養も身につきました。大人になってから美術館に行くのが好きになったのも、貴社の「おはなし名画シリーズ」を読んでいたからだと思っております。
このブログの記事も、当時コロナ禍で美術館での展覧会が次々と中止になっていた時に、「おはなし名画シリーズ」を読んで癒される人がいるのではないかと思い紹介をさせていただいたものです。

☆ワンオペ&ワーママ8181の知育日記☆
「はなし名画シリーズがよかった!!!」という嬉しいタイトルの記事です。ブログの管理人様は小学生の男の子の働くママさんです。
「本当は美術館にもっと連れていきたいんだけど、混んでるだろうなーとか、息子はすぐに飽きそうだなーとか、静かにしなさいって怒るの疲れるなーとか考えていると、なかなか重たい腰があがらなくて」というのは多くのお母さんに共通した悩みだと思います。「まずは本で絵画に触れてもらおう」と思って買った「おはなし名画」に知育に興味がないはずの旦那様が食いついて読み聞かせをしたところ、お子さんが興味を持ってくれたという心が暖かくなるエピソードを紹介してくださっています。

プレスに掲載された記事

朝日新聞 2011年7月17日 教育欄掲載
『対訳 鳥獣戯画』

この絵、見たことあるなぁ。ウサギとカエル、何しているの?眺めていると不思議な魅力にひかれます。全4巻の対訳 鳥獣戯画から甲巻を掲載、子どもにもわかりやすく解説した大型絵本。漫画のルーツで、約900年も前の絵巻です。遊びや行事の様子に今と変わらないねと納得したり、興味を広げたり。美術館に行ってみようかな。

日本経済新聞 2011年7月7日 文化往来掲載
女性3人の出版社 
23冊目の子供向け名画集
子供のための名画集が1冊くらいあってもいい--。そんな考えから1992年にいち早く児童向けの美術画集の刊行を始めた女性3人だけの小さな出版社がある。今春まで大学教授を務めていた数学者の西村和子さんが40代後半で設立し、経営してきた博雅堂出版(東京・新宿)だ。このジャンルの先駆けといえる「おはなし名画」シリーズを19年間、年に1~2冊のペースで手掛け、このほど通算23冊目となる「新・おはなし名画」シリーズ第3巻「対訳 鳥獣戯画」(監修・辻惟雄MIHO MUSEUM館長)を出版した。ゴッホや葛飾北斎ら国内外の画家の人生と作品を物語風に紹介するシリーズで、美術史家が監修し、西村さんが企画、執筆などを担当してきた。子供が本を広げた時にまず驚いてもらえるように、縦約33センチ、横約26センチと大型なのも特徴。国内の作品は所蔵先で実物と印刷見本を突き合わせ、色を忠実に表現する。今でこそ大手出版社が参入し、主要美術館の図書室にも児童むけ名画集がそろうが、本格的なものは当初珍しかった。昨年は、より小さな子ども向けに「おはなし名画をよむまえに」を出版。シリーズを読んだ子供がさらに理解を深めるための”続編”も「いずれはやってみたい」と西村さんは夢を膨らませる。

読売新聞 2011年6月18日 ライブラリー掲載
平安時代の動物絵巻
『対訳 鳥獣戯画』
谷川で水遊びをする兎と猿や、弓大会で競う兎と蛙・・・。約900年前の平安時代に描かれたとされる全4巻の絵巻から、人間のしぐさをした動物たちが登場する巻を紹介しています。言葉が付いていない絵巻に、臨場感あふれる文が添えられ、当時の人間の遊びや暮らしぶりが伝わってきます。

その他取り上げられた 新聞一覧

2000年2月 6日少年少女新聞
1999年10月31日朝日小学生新聞
 5月14日NHK衛星第2「週間ブックレビュー」
 2月16日朝日新聞
 2月全国の地方紙
1996年10月28日北海道新聞
1995年10月1日東京新聞
 9月17日西日本新聞
 9月5日日本経済新聞
 9月4日産経新聞
 9月2日朝日新聞
 8月8日読売新聞
1994年2月17日日本経済新聞
1993年10月10日産経新聞
 10月3日静岡新聞
 8月22日朝日新聞
 7月25日山梨日日新聞
 7月14日北海道新聞
1992年11月10日産経新聞